築城年代は定かではないが閉伊氏によって築かれたと云われる。
閉伊氏は源頼朝による奥州征伐ののち閉伊郡などの統治を任された閉伊頼基が祖で、源為朝の落胤で。佐々木高綱の猶子となったとも云われるが出自は詳らかではない。
南北朝時代の閉伊親光は南朝方として北畠顕家に従って二度上洛して戦ったが、大将の北畠顕家が討死するなど大敗を喫するなか、自領まで戻ることができた。
閉伊氏の嫡流はのちに田鎖館を築いて田鎖氏を名乗り、茂市、刈屋、和井内など近隣に多数の庶流を排出している。
根城館は花原市駅の南東、大きく蛇行して流れる閉伊川に沿って北へ伸びた尾根の頂部に築かれており、現在は八幡神社の境内となっている。
北東麓の参道入り口から伸びる未舗装林道を登った先の西側が主郭部で、東側にも広い曲輪が存在している。
八幡神社の境内となっているあたりが一番高く、南は曲輪のすぐ南側と少し離れた二ヶ所に堀切がある。曲輪は北に向かって広く段々と続いてる。
北東麓に参道入口があり駐車可能。未舗装林道は倒木がなければ鞍部まで上がれるくらいの道である。
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