文禄2年(1593年)に築かれた。築城者は諸説あるが、福島正則、長宗我部元親、戸田勝隆あるいは島津義弘・忠恒によるものとされる。
松真浦倭城は巨済島(こじぇとう)の北部にあり、対岸にある長門浦倭城と対になって小さな港湾を固める位置に築かれている。
松真浦倭城の遺構は現状、鞍部の部分に弓道場が作られて分断されており、西曲輪群と東曲輪群がある。
西曲輪群は山頂部に石垣で固めた主郭部があり、北端西側と南に虎口を開く。南の虎口は腰曲輪に至る間に何度か屈曲させている。
主郭部から北西の尾根先に降ると海岸付近になって石垣で固められた曲輪が広がる。この部分に大手と考えられる虎口があり、雁木が残されている。
干潮時期には海岸に降りることができるが、海岸にある岩場には矢穴石が残り、この部分から石材を調達していたようである。
東曲輪群は弓道場の東側にある小高い丘の上にある。山頂には石垣で固められた主郭がある。
「錦武亭」(弓道場)を目指していけば良い。トイレがあり駐車も可能。トイレ脇の道を登ると西曲輪群、反対側に登れば東曲輪群。
釜山地下鉄1号線 下端駅(ハダン/Hadan/하단역)から巨済島(こじぇとう)に向かう2000番のバスが使える。このバスは下端駅から乗車するときに下車する場所(Gwanpo/관포)を運転手に伝える必要がある。
そこから島の北側を周回するバスに乗り換えることで近くのバス停まで行くことができるが、4kmほどなどで歩いていくことも可能。