築城年代は定かではないが井村兼冬によって築かれたと云われる。 井村兼冬は三隅氏四代三隅兼連の弟で、井村城を築いて井村氏の初代となった。
二代井村兼雄は鳥屋尾城と小石見城の城主も兼ね、南朝方として各地を転戦した。
元亀元年(1570年)三隅氏と毛利氏との戦いのなかで三隅城とともに落城したという。
井村城は井川川に沿って南へ伸びた丘陵の南端頂部に築かれている。
主郭は山頂にあり、きれいに苅り払われて「井村氏誠忠魂」の石碑が建っている。この主郭を中心に周囲に腰曲輪が付いているが、なんといってもそれらを取り囲むように一面に畝状竪堀群を配しているのが、この城の特徴である。
登山道の入口で山腹にある春日神社は井村氏の氏神、隣の報恩寺は菩提寺だという。他に「姫の墓」という円塚があるというが見つけられなかった。
井野小学校から県道304号線に沿って南下していけば良い。春日神社の参道入口に案内板が設置されており、境内から山道が付いている。車は近くの集会所に駐める事ができる。
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