多武峰城塞群(御破裂山地区)を参照。
多武峰城塞群は巨大な城砦群で、広域では冬野城や下居城なども含まれるが、ここでは『奈良県中近世城館跡調査報告書 』にしたがい、御破裂山地区、念誦崛地区、岡道地区に分けて紹介する。
多武峰城塞群(岡道地区)は万葉展望台を中心に各方面に伸びる支尾根に遺構が点在している。『奈良県中近世城館跡調査報告書 』の図面ではI~VIIまでの七ヶ所に曲輪群が点在しているが、今回見学したのはI~IVまでである。
曲輪Iは万葉展望台の東側にある峰で周囲を切岸が巡り、それによって一部が堀切、横堀状になっている。
曲輪IIは万葉展望台で、南に伸びた尾根に堀切が続き山道から逸れた南端部には横堀状に長い堀切を設けている。
曲輪IIIは万葉展望台から北西に伸びた尾根にあり、登山道で削られているものの三段ほどの曲輪が造成されている。堀切から伸びる竪堀状の地形があるが、規模が大きく自然地形に近いと思われる。
曲輪IVは万葉展望台から西へ続く尾根にあり道はない。この先に曲輪V、VI、VIIと続いているようであるが、暑さと体力的なものがあり降りなかった。