築城年代は定かではないが沼宮内氏によって築かれたと云われる。
沼宮内氏は相模国河村氏一族で、源頼朝による奥州征伐の恩賞として与えられ、一族が下向したのが始まりとされるが詳らかではない。
戦国時代の城主は沼宮内民部常利で、南部氏に従っており、天正20年(1593年)南部史の諸城破却令には、「沼宮内 山城 破却 川村治部持分」とあり、この時に廃城となった。
沼宮内城は国道4号線と281号線の交差点の北東にある比高70mほどの城山に築かれており、現在は公園として整備されている。
主郭は山頂にあり、そこから南へ伸びた尾根と西に伸びた尾根に曲輪を展開し、東背後の尾根は多重の堀切で遮断している。このあたりの山城に共通することではあるが、曲輪の造成はあまく、緩やかに傾斜しているところが多い。主郭と東の連続堀切の間に小さな曲輪があり、堀切に面して土塁が付いている。
主郭は南北に長く北端が一段高くなり石碑がたてられている。堀切を挟んで南曲輪があり、西から南にかけて帯曲輪となる。西尾根に続く曲輪は公園化の影響が大きいようだ。
国道281号線から城山公園に続く車道があり、その終点に駐車可能なので簡単に行くことができる。
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