築城年代は定かではない。
天正11年(1583年)に草苅氏の矢筈城を攻めるため、宇喜多氏の家臣川端左近(川端丹後とも)が入城していたが、草苅勢に攻められ落城したという。
室尾城は知和駅の西、標高406mの山に築かれている。
東西に伸びた山頂部に曲輪群が連なっており、東の最高所が主郭となる。
主郭Iには石祠が祀られているが、その部分が低い土塁囲みになっている。石祠にまつわる改変とも考えられるが、土塁の状態としては違和感はなく、城郭遺構の可能性が高い。この主郭Iには北西隅に方形の切り込みがあり、虎口と考えられる。
西尾根側に堀切のような地形、南側に竪堀状地形があるが、遺構かはっきりしない。一番攻められやすい東尾根側には堀切などの遺構は確認できない。
東端の曲輪VIから西端の曲輪IVに至るまで比較的丁寧に削平されており、付城として臨時に築城された城には見えないので、元々は矢筈城の支城で、宇喜多勢に攻め落とされ、付城とされたものであろうか。
北西麓の道路沿いに「室尾城趾古戦場碑」がある。
特に道はない。北の室尾集落から東尾根側に林道がつけられており、そこから尾根上まで上がって山頂に登るのがわかりやすい。北側山腹には作業道がつづら折れで主郭下のあたりまでつけられているが、荒れていて歩きにくい。
最寄り駅(直線距離)