築城年代は定かではない。城主は福田城主福田氏で毛利の家臣であった。
利元城は標高618mの山に築かれている。南麓からは東の利元峠を越える道があり、毛利方の草刈氏との交通を押さえる位置にある。
主郭は北端山頂にあり、北の尾根背後側に土塁と堀切1を設けて遮断している。城域部分は特に倒木が酷く、地表面から根こそぎ倒れており、縄張の細部についてははっきりしない部分が多い。主郭の南端中央部は倒木によって荒れているが、外側に曲輪IIに続くような通路状地形があり虎口の可能性がある。
主郭から南東へ伸びた尾根は東辺を土塁スロープとして残して削平した段曲輪群が南端の曲輪VIまで続いている。東側は比較的急峻な地形になっており、堀は見当たらない。
主郭から南へ続く尾根にも曲輪が造成されているがこちらは明確な土塁は見当たらない。南端の曲輪IXがやや高く、そこから下ると若干削平された曲輪X、さらに下ると堀切状地形2がある。この部分は自然崩落の地形かもしれない。
南麓の谷筋のあたりまで車で行くことができ、駐車も可能である。
西側には林道があるので、それで比高を稼いで主郭西尾根のあたりから取り付こうと思ったが、急斜面だったのでそのまま林道終点まで進んで背後の尾根に回り込んだ。こちらも急坂である。
下山は南尾根をそのまま下ったが、こちらもかなりの急坂である。
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