築城年代は定かではない。
天正年間(1573年〜1592年)に新宮の堀内氏善の家臣椎橋新左衛門が守っていたが、古座の高川原氏や小山氏等の連合軍と激しい戦いが行われ、堀内氏方が優勢であったが、椎橋新左衛門が高川原氏の一族浅利平六によって討ち取られたと云われる。
佐部城は標高132mの山に築かれている。
主郭は山頂にあり北西から南東に細長く伸びた曲輪で西側に低い土塁が付いている。南端東側に虎口らしき地形があり、石積がなされている。
主郭の北西背後に腰曲輪が一段あり、そこから北西に伸びた尾根に堀切がある。その背後の尾根は岩の細尾根になっている。
山頂の主郭とは別に東尾根の先端と南東尾根に三箇所の砦跡がある。このうち南東尾根にある一つは現在墓地になっている。残る二つの砦はともに小さな曲輪が周囲にわずかに土塁を残す。
県道234号線と227号線の分岐の北側にある山が城山で案内板は県道227号線沿いにある(地図)。山腹にある墓地まで林道が付いており、その途中から山腹をよじ登ると尾根上へ、そこから東へ向けば砦跡、北西に登れば主郭に達する。
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