植村氏によって築かれた陣屋。
勝浦植村氏は大和国高取藩植村氏と同族で、植村泰忠が天正18年(1590年)徳川家康の関東移封にともなって勝浦三千石を与えられ勝浦城に入った。その後五千石に加増、二代泰勝のときに九千石に加増、天和2年(1682年)四代忠朝が一万一千石に加増され諸侯に列した。
宝暦元年(1571年)六代恒朝のとき分家の植村千吉の事件で幕府に虚偽の報告を行ったため改易となり、恒朝は大和国高取藩植村氏にお預け、養嗣子の寿朝は旗本として存続することを許された。
坂之上陣屋は串浜の丘陵上にあり、現在はキャプテンズテーブルというコテージの敷地になっている。
丘陵の南西側を遮断するような堀があるようで、道路から竪堀が落ちてきているのは確認できる。