築城年代は定かではない。 天正14年(1586年)豊後に侵攻した島津軍が栂牟礼城の佐伯氏を攻めて堅田合戦で敗れたあと、四浦の海岸からこの久保泊城攻めを企てた。久保泊城には鳩浦の鳩兵部少輔源介、久保浦の賀島中務少輔馬助、深浦の賀島三河守主殿助、越智浦の紀主馬助九郎などが籠城して島津軍と戦いこれを撃退したという。
久保泊城は久保泊と刀自ヶ浦との間にある東へ突きだした岬の上に築かれている。
西を除く三方は崖に面しており西側のみ尾根続きである。尾根上には石仏などが多数祀られており、石積による基壇なども設けられているものの、曲輪は狭く自然地形を多く残す。西端に岩場があり、そこから西尾根に降りる道の両脇に石あり、ちょうど人一人が通れる幅でここに木戸があったと思われる。そこから降りた尾根には一条堀切があり土橋が架かる。堀切の西側にも段々の平場があるが畑跡だろうか。
刀自ヶ浦集落へと降りていく道が西尾根を通っており、ここから尾根上に登る道がある。尾根上からは主郭に通じる山道が付いている。
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