築城年代は定かではないが芳野氏によって築かれたと云われる。
芳野氏は宇陀三人衆(秋山氏、沢氏、芳野氏)の一人に数えられた国人領主で、伊勢の北畠氏に従っていた。北畠氏が滅亡すると織田信雄、蒲生氏郷に従った。
芳野城は芳野川に沿って伸びた尾根上に築かれており、現在は登山道が整備されている。東にある芳野下城が館城とされる。
近年地元の方によって整備されたのであろうか、道路沿いには幟がたち、木組みの登山道は整備され、東端の堀切の外に立派な石碑と展望台が建てられていた。城内ではなく城外に設置されているのは遺構に配慮されたものと思われ、非常にありがたい。
芳野城はこの尾根伝いに堀切で区画された曲輪が大きく３つに分かれており、構造はシンプルであるが城域は広い。
北西端となる曲輪の下には立派な虎口があり、その下方にも堀切が確認できる。
桜葉神社の辺りから登ることもできるようだか、よく整備された登山道は東の方からで登口の手前に公園駐車場もある。
下山は桜葉神社の方に降りようとしたが、途中から道は西の谷間のほうに続いていた。ただし出た所は耕作破棄された田畑跡。
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