築城年代は定かではない。城主は奥州藤原氏の重臣井ノ山雅楽之丞と伝えられる。 雅楽之丞は文治6年(1190年)奥州藤原氏の残党大河兼任の乱をたすけて姫松館に立て籠もり、鎌倉方の千葉新介、足利上総前司、小山五郎などを迎え撃ち敗れたという。 姫松に残っていた老松にまつわる伝承として、落城のおり千代姫が傘にすがって断崖を飛び降り逃亡したという。

また一説に大崎家臣湯山雅楽允の居館とも云われる。

姫松館は一迫川の北岸にあり、川に沿って東西に伸びた丘陵に築かれている。現在は姫松館森林公園となっており、遊歩道により一部破損しているが、遺構の状態は良好で見所たっぷりの館跡である。

南は一迫川に面して絶壁となっているので大半の防御は北側と東西の尾根伝いに設けられている。尾根は堀切と土塁によって遮断され、大半の堀切は竪堀となり、北側の竪堀は横堀に変化して北側の山腹を巡っている。

県道17号線沿いにある龍雲寺を目指す。県道沿いに標柱が建っており、そこから車道が西館の下まで続いている。

付近の城(直線距離)
0.9km 陸奥 真坂館
1.1km 陸奥 江坂城
3.3km 陸奥 鹿鼻館
4.0km 陸奥 築館城茶臼館
4.7km 陸奥 三ツ口沢館
4.7km 陸奥 赤松館
4.8km 陸奥 堂の沢館
5.7km 陸奥 白山館
5.7km 陸奥 境館
5.8km 陸奥 盛館
6.0km 陸奥 熊沢館
6.0km 陸奥 馬館(岩出山町)
6.1km 陸奥 小坪館
6.3km 陸奥 出竜館
6.5km 陸奥 川口館
6.6km 陸奥 日向要害館
6.6km 陸奥 田子谷館
6.7km 陸奥 鹿込館
6.9km 陸奥 伊治城
7.0km 陸奥 松ヶ崎館
7.0km 陸奥 森館
7.0km 陸奥 駒場館
7.1km 陸奥 菅原館
7.1km 陸奥 真山館

2010年4月